凍結胚や凍結精子、卵子の移送をご検討されている患者様へ
遠方の転居など、やむを得ない事情により凍結胚の移送を希望される場合がございます。当院では、患者様の貴重な凍結胚を安全にお預かりしておりますが、移送にはいくつかのリスクが伴います。そのため、移送を希望される場合は、専門の業者に依頼していただくこととなり、患者様ご自身での手続きが必要となります。
移送する際には、ドライシッパーと呼ばれる特殊な容器を使用します。この容器は、移送中の安全を確保するために設計されています。しかし、ご理解いただきたいのは、どんなに厳重な対策を講じても、移送はリスクを完全には避けられないということです。
移送の際には、かかる費用もご自身で負担していただく必要があります。移送を検討される前に、是非とも凍結したクリニックでの治療継続の可能性や、転院先での新たな凍結胚の作成についてもご検討ください。
当院としては、患者様の治療の成功と安全を第一に考え、最適なサポートを提供したいと思っております。移送をご検討の際は、十分にリスクをご理解いただいた上で、手続きを進めていただきますようお願い申し上げます。ご不明な点がございましたら、遠慮なく当院までご相談ください。
下記の場合には移送ができません。ご注意ください。
- 海外への移送
- PGTを実施した凍結胚
- 凍結方法が当院と異なる場合(クライオトップ、クライオテックは移送可能)
- SEET液
移送方法について
現在、当院では移送専門業者を通した移送のみ行っております。患者様ご自身で配送業者へお問い合わせいただき、お手続きをお願いいたします。別途配送業者への費用が必要となります。
移送用タンクについては、移送先医療施設または移送専門業者のタンクをご使用ください。
また、
移送までは約1〜2カ月かかる場合があります。
凍結更新の期日などご確認いただき、移送のお手続きをお願いいたします。
移送費用について
持ち出し費用
項目 | 費用 |
---|---|
凍結胚 | 20,000円(税込価格:22,000円) |
凍結卵子 | 20,000円(税込価格:22,000円) |
凍結精子 | 20,000円(税込価格:22,000円) |
※情報提供書作成料:2,500円(税込2,750円)が別途かかります。
※移送費用は個数にかかわらず一律です。
受け入れ費用
項目 | 費用 | |
---|---|---|
凍結胚 | 自費の場合 | 55,000円(税込価格:60,500円) (1年間の凍結保管料を含みます) |
保険の場合 | 20,000円(税込価格:22,000円) | |
凍結卵子 | 55,000円(税込価格:60,500円) (1年間の凍結保管料を含みます) |
|
凍結精子 | 自費の場合 | 55,000円(税込価格:60,500円) (1年間の凍結保管料を含みます) |
保険の場合 | 20,000円(税込価格:22,000円) |
※別途、配送業者の費用が必要となります。
※費用はすべて自費費用(税込)です。
※移送費用は個数にかかわらず一律です。
移送手続き書類
必ず移送前に各種必要書類を提出または郵送してください。
※郵送の場合、簡易書留等の追跡可能な方法でお願いします。郵送費用はご負担ください。
※記載に誤りがあった場合、お手続きを完了することができず、再度のご提出が必要となります。
予測されるリスク
- 外気温による影響や事故や渋滞などの交通障害が考えられます。そのため、移送中の凍結胚、凍結卵子、凍結精子の破損や紛失に対する保証はできかねます。
- 移送先医療機関による融解後、胚、卵子、精子が変性するなどの可能性も懸念されます。
- これら移送時のトラブルが発生しても双方の医療機関、および移送業者への異議申し立てはできません。
注意事項
- 同意書の提出がない場合、凍結胚、凍結卵子、凍結精子の移送を行うことはできません。
- 同意書提出後でも移送前であれば、いつでも同意を取り消すことが可能です。 また医師が治療継続困難と判断した場合は、直ちに治療が中止されます。
個人情報の保護
日本産科婦人科学会は生殖補助医療実施医療機関の登録を行っています。これは安全で質の高い生殖医療を国民の皆さまに安心して受けていただくための制度で、当院は現在その登録施設になっています。登録施設は学会に治療成績を発表することがあります。その際には、個人情報保護法に基づき情報を使用させていただく場合がありますのでご了承ください。