当院で採用している最新医療機器(2024年現在)
細径硬性子宮鏡下の組織回収式シェーバーを用いた子宮内膜ポリープ切除(TruCleaTM System)
タイムラプスについて
培養室では、患者さんからお預かりする胚を“インキュベーター”という安定した培養環境の中で育てていき、培養士はその成長を日々見守っています。従来の方法では、観察するために一度胚をインキュベーターから取り出して顕微鏡でひとつひとつ確認する必要があり、観察時に受けるストレス(温度の変化、光など)の胚への影響が懸念されていました。
近年、“タイムラプスインキュベーター”というインキュベーターにカメラが搭載されたインキュベーターの登場により、胚を取り出すことなく継続的な観察が可能となりました。タイムラプスの使用により、従来の方法と比較して継続妊娠率と出生率の改善や早期流産率の現象が報告されています。
また、従来の方法では培養士が不在時には観察が出来ず、また胚へのストレスを抑える為にその回数も最小限で行っていたのでその間に起きていた様々な胚の変化を見つけることが難しい状況でした。一方、タイムラプスでの胚の撮影は10〜15分間隔で継続的に行っている為、従来の方法で観察できなかった胚の様々な変化を見つけやすくなりました。
実際の培養の様子
当院で採用した、最新エコー(経腟超音波装置)の特長
当クリニックでは、GEヘルスケア・ジャパン株式会社製、Voluson E・Sシリーズを採用しています。Voluson E10は、超音波画像診断装置「Voluson」シリーズの最上位機種で、革新的な画像が得られ、表面構造だけでなく微細な内部構造までをクリアに描出できる機能が搭載されています。
・3D(三次元表示)による診断が可能
・「HDlive」技術をさらに進化させた「シルエットモード」を搭載
Voluson E・Sシリーズの当院での活用内容
高性能エコーを導入することで不妊症・不育症診察のクオリティの向上やハイリスク妊娠の判断精度の向上が可能です。当院では以下のように活用しています。
・不妊症や不育症の原因となりうる、子宮形態異常の診断精度の向上
・より正確で詳細な卵胞計測が行えることで、排卵や採卵のベストなタイミングの判断が可能
・通常エコーでは描出困難な、高度肥満の方や骨盤内癒着のある方の卵巣のモニタリングが可能
・子宮、卵巣などの骨盤内臓器の診断精度の向上、異常の早期発見
・先進の画質で妊娠初期を診断
* 当院では妊娠初期検査(妊娠9〜10週)の際に3Dカラー写真を撮影し、記念にお渡ししています。
細径硬性子宮鏡下の組織回収式シェーバーを用いた子宮内膜ポリープ切除(TruClearTM System)
子宮内膜ポリープが見つかった方には、ポリープの位置や大きさ、数により着床障害の原因となる可能性があるため、切除することをおすすめしています。
当院では患者さんの負担を減らす為、細い子宮鏡で観察しながらシェーバーを用いて病変のみを吸引し切除する手術(TruClearTMSystem)を行っています。従来の手術方法(内膜掻爬や電気メス)では、盲目的な処置による病変の遺残や正常な内膜摘出の恐れ、電気による内膜焼却のダメージのリスクがあり、入院も必要でしたが、TruClearTMSystemを用いた方法では正常内膜へのダメージもなく、日帰りでの手術が可能になりました。
方法
@細径硬性鏡を子宮内へ挿入
A病変部位を確認
Bシェーバーで病変組織を切除・除去