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第16回:不妊治療の検査の具体的な内容(2013年8月17日放送の内容)

河村由美さん
さて、今週は「不妊治療の検査の具体的な内容」について、お話を伺っていきたいと思います。

先週の放送では、月経周期に応じてそれぞれできる検査も決まっているということ、また不妊治療を行う前に現状を知り、それに応じた検査が必要になるというお話をお届けしました。

俵史子院長
ひと通りの検査で異常が見つかれば、それに対しての治療を受けていただきます。ただし原因があるのに検査で検出されないことも多いため、長期不妊の方は、そのことを踏まえながら治療方針を決めていきます。

河村由美さん
具体的にそれぞれの検査の内容について教えていただけますか?

俵史子院長
超音波検査は内診台の上で行います。細い超音波プローブを膣から挿入して子宮・卵巣の状態を確認、子宮筋腫、卵巣嚢腫、内膜症などの異常がないかを調べていきます。

子宮卵管造影検査は、子宮口から造影剤を注入してレントゲン写真を撮り、子宮の形や卵管に閉塞がないかを診る検査です。この検査の後、造影剤が広がったことで卵管の通りが良くなり、自然妊娠することも少なくなく、治療効果も期待できる検査です。

ホルモン検査は、血液を採取して調べます。ホルモン値は月経周期によっても変化するものが多く、卵胞期、排卵期、黄体期に分けて検査を行います。

ヒューナーテストとは排卵直前の時期に性交渉を持ち、子宮頚管から粘液を採取して顕微鏡で調べる検査のことです。結果が悪い場合には、精子の子宮頸管通過障害を考えます。ヒューナーテストの結果で、タイミング指導が有効かどうかを見極めています。

河村由美さん
そのほかに行う検査はありますか?

俵史子院長
このほかに当院では、クラミジア検査や甲状腺機能検査、風疹抗体検査なども併せて行います。また年齢が高い方、月経サイクルの短い方、卵巣サイズが小さい方など、卵巣機能の低下が疑われるような場合は、AMHの値も積極的に調べるようにしています。

河村由美さん
AMHとは、聞き慣れない言葉ですが。

俵史子院長
抗ミュラー管ホルモンという発育前の卵胞、前胞状卵胞から分泌されるホルモンのことで、このホルモンの値から卵巣の予備力を知ることができます。簡単に言うと、その方の卵巣年齢を推測することができるんです。さらに治療方針やステップアップの時期の目安、使用するホルモン剤の量や種類に反映させることで、よりその方に合った治療を組み立てていくことができます。

さて来週は、「検査後の不妊治療の流れ」についてお届けします。

不妊治療・婦人科 俵IVFクリニック

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