第24回:妊娠しやすくするための体質改善(2013年10月12日放送の内容)
◎河村由美さん
さて今週は「妊娠しやすくするための体質改善」についてお話を伺っていきたいと思います。
過去の放送で妊娠しやすい身体をつくるために"生活改善"というテーマでお届けしましたが、改めて生活改善の重要性について教えていただけますか?
◎俵史子院長
妊娠に近づくためには、不妊治療をステップアップさせることで妊娠率アップを期待することも大切ですが、加えて妊娠しやすい身体づくりのために努力することも重要と考えています。体重管理、適切な運動、バランスの取れた食事、ストレスのない生活、禁煙など、自分の意思でコントロールできることがたくさんあります。身体づくりに努力している方とそうでない方、妊娠率にも当然影響してきます。
◎河村由美さん
生活を改善してももともとの体質により改善されないという方もいるかと思います。そんな人はどうしたらよいでしょうか?
◎俵史子院長
生活の見直しだけで体質改善ができない方は、漢方薬やサプリメントを取り入れていくのもいいと思います。体質を改善させるには、漢方薬や鍼灸などの東洋医学が力を発揮してくれます。足りないものを補うことも大切で、サプリメントの活用が必要な場合があります。
◎河村由美さん
例えば、漢方はどんなケースに有効なんでしょうか?
◎俵史子院長
特に冷え性の方への漢方の処方は、症状改善につながるケースが多いと思います。
手足などの末梢の冷えは、骨盤内の子宮や卵巣への血流の低下を認めるという研究結果があります。冷えを改善させることは、妊娠への近道につながる可能性があります。
◎河村由美さん
日頃から治療に漢方薬を使われてみての患者さんの反応はいかがですか?
◎俵史子院長
冷えの改善以外にも、免疫バランスやホルモンバランスの改善など、西洋医薬では得られない体質改善効果が期待できます。副作用がほとんどないため、ホルモン剤が体に合わない方や、ホルモン治療に抵抗がある方にも飲みやすいお薬かと思います。効果判定のため、2〜3カ月は続けてみてとお話ししますが、早い方だとひと月もしないうちに身体の変化を自覚する方もいらっしゃいます。
来週は、「不妊治療の最前線」についてお届けしたいと思います。