投稿日:2026.05.02 最終更新日:2026.06.10
子宮頸がんとワクチン接種
子宮頸がん
子宮頸がんは、現在日本で毎年約10,000人が罹患しており、20代~40代の若い世代での罹患数が増加しています。このため、手術等で治癒可能であった場合でも、その後不妊症や流早産の原因になる可能性があり問題視されています。
子宮頸がんのほとんどは、HPV(ヒトパピローマウィルス)が子宮頸部に感染することによって発症します。HPVは性交渉経験のある人の多くが一生に一度は感染するとされるウイルスです。性交経験をする前にワクチン接種することで、髙い予防効果を発揮します。HPVには200種類以上の型があり、その中で子宮頸がんの原因となるのは15種類程度あり、HPV16、18型が多いです。日本ではHPV16型が40~50%、18型が20~30%です。このウィルスに対するワクチンを接種することによって、子宮頸がんを予防することができます。
子宮頸がん予防についての正しい理解のために.日本産科婦人科学会. 2020.
子宮頸がんワクチン

HPVワクチンは、2006年に欧米で生まれ使われ始めました。日本では、2009年12月にワクチンとして承認され接種が始まりました。世界保健機関(WHO)が接種を推奨しており、2020年11月時点では110カ国で公的な予防接種が行われています。カナダ、イギリス、オーストラリアなどの接種率は約8割です。日本での接種率は低率にとどまっていましたが、近年徐々に増加しており、2022年4月に積極的接種推奨が開始されることも決定しました。
ワクチンの有効率

日本人を対象とした検討(Niigata Study)で、ワクチン接種者は非接種者に比べてHPV16、18感染率が有意に低下していることが示されました*2。また、これまでの調査で、子宮頸がんの前がん病変や子宮頸がんそのものを予防する効果があることが示されています。
2 J.infect.Dis.2019; 219: 382-90
ワクチンの安全性
日本でもHPVワクチンは2013年4月から定期接種(対象:小学6年生~高校1年生)となっていますが、ワクチン接種後に広範な痛みや運動障害が出現したというメディア報道があり、人々の不安が高まったため、定期接種であるにも関わらず、一時期積極的な接種勧奨が差し控えられていました。しかしその後、大規模な調査(Nagoya Study*3)が行われ、メディアで報道された症状とワクチン接種は有意な関連がないことが判明しました。即ち、ワクチンをうっていない人にも一定の割合で同じような症状が認められていて、ワクチンが原因ではないという結果でした。全国調査でも同様の結果が示され*4、2022年4月から積極的勧奨が再開されることが決定しました。世界的にもHPVワクチンの安全性は認められていて、WHOも安全性が確保されたワクチンであると伝えています。ただし、筋肉注射であるため、注射部位の一時的な痛みや発赤・腫れなどの局所症状はほとんどの人でおこります。また、アレルギー反応や注射の痛みや不安による失神(迷走神経反射)の報告はあるので、接種後約30分は病院内での経過観察が必要です。 3 Papillomavirus Res. 2018; 5: 96-1034 子宮頸がんワクチンの有効性と安全性の評価に関する疫学研究 厚生労働科学研究費補助金 新興・再興感染症及び予防接種政策推進事業
子宮頸がんワクチン接種ご希望の方へ
- ワクチン接種は予約が必要です。事前にお電話でお問い合わせください。
- 未成年の方は保護者の同伴をお願いします。
- 初回ワクチン接種前には、医師より説明があります。
- ワクチンはご予約時に発注しご用意しております。そのためキャンセルができません。ご予約をいただいた後にキャンセルをされた場合は、キャンセル料として薬剤費がかかります。
- 当クリニックは、静岡市の子宮頸がんワクチン接種公費助成の実施医療機関です。
予約方法
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